憲法カフェvol.15 @宮下公園夏まつりレポート

8月23日(土)15時過ぎ、雨がしとしと降ったり止んだりしつつも、宮下公園では
夏まつりのステージが大いに盛り上がっていた。屋台あり、フリーマーケットあり、
大音量のライブあり、そんなお祭気分の中、宮下公園の一角で、その日も憲法カフェは開かれた。
人が出たり入ったりしながらも、最大時には25人ほどが参加し、こちらで用意したシート
や椅子が足りないほど。

始めは当初の予定通り、『現行憲法自民党草案の読み比べ』ということで、
両方を読んでみて、感想を出し合った。残念ながらそこに出された全てを
記録することはできていないが、以下に印象に残ったものをあげると、
・「自民草案は、戦争の反省という要素を取り去りたいという意図が感じられる」
・「誰も聞いてないのに、いきなり自民草案は『日本国民は自らの意志と決意に
基づき〜』で始まっているが、これは現行憲法が押し付けのものであるのを
暗に示したいからではないか」
・ 「憲法に義務を盛り込みたがる向きが多いあるが、そもそも憲法のなんたるか
を理解していないのではないか」
・ 「自民草案はリベラリズムが展開されているだけ。言葉としてはすんなり入ってくる
正しさがあっても、実際は人間を苦しめるだけ」

…などなど。憲法カフェの、この「読み比べ」企画には何度か参加したが、
毎回新しい感想が出てきて、その度に「なるほどな」と思う。

後半はライブの音もおさまってきたので、別の資料をもとに話しが始まる。
改憲のような大きな政治の話しはメディアできちんと報道されにくいが、
自分たちの日常と密着した労働問題や労働運動は、「NHKスペシャル」や
NNNドキュメント」「ガイアの夜明け」といった形で報道されやすくなって
いるのではないかという希望が語られた。
そこから戦争と労働問題のつながりや、なぜ日本は今でも中東への戦争に参加
しているにもかかわらずその問題を身近に感じることが出来ないのかを話し合った。

メディアが現地に入らず報道がされなくなっていること、そもそも2000年代
はあまりに色んなことが起こりすぎてまとめにくくなっていること、などが挙げられた。
そして9.11〜アフガン戦争やイラク戦争のころ、参加者がどう思い、
何をしていたかを話し合った。例えば04年に香田証生さん(「生きる証」!)が
イラクで人質に取られ殺害されたときは、「フラフラした若者があんな所へ行って…」
と批判され、労働分野の若者批判と戦争の問題が結びついた面があった。
では、今、2008年の状況で何ができるのか、何をすれば楽しくなるかーー。
こうした問題意識は、次回9月27日の憲法カフェに受け継がれていくだろう。

それにしても、野外だとどんどん人が入ってきて、これだけの人が
集まって話しをしている絵自体が生まれることが、面白いね!